“4年間何だったんだろう。よりによって最後がこれか…”
不甲斐ない
申し訳ない
悔しくて情けなくて
合わせる顔もなくて
ピッチの端でストレッチしていました。
「お疲れ様です」
気付いたら後輩が後ろにいました。
「4年生が泣くなんてずるいですよ。下が泣けなくなるじゃないですか」
「…ごめんね…」
「ん?」
「よりによって最後がこんな…」
「謝るのもずるいですよ」
「もう出来なかったこと全部言って」
「じゃあいい所を探してみて」
「…つっこんだ」
「あはは、でしょ?それはプレッシャーにもなっていたと思うしもしかしたら知らず知らずにパスコースを切っていたかもしれない」「いい方向に考えてみて」
「もし勝ってたらそのまま本当に終わってたかもしれないじゃないですか。負けたからこそこれからその気持ちをどこか他の場所で活かせるだろうし、負けたけど皆体張れてたと思うし。だって全力でやれなかった場面ないでしょ?勝ってもそれだけの試合より負けたけど全力でやり切った試合の方がいいと思いますよ」
「…ありがとう、本当ありがとう」
一種報われたというか、すごく嬉しかったのは事実です。
でもやっぱり、いや、だからこそ、チームに対してプレーで応えられなかった申し訳無さや悔しさは拭えませんでした。
「…大丈夫ですか?」と言われた時には既に呼吸を忘れてしまっていて、
「ごめん、横になっていい…?」
と言ったまま過呼吸になってしまいました。皆さん2度すみません。沢山服を掛けてくれたり担架で運んでくれたり自宅を貸してくれたりそこまで支えてくれたり………
実は過呼吸は2回目で、2年生の時でした。その時も部活の皆が付いていてくれたり自分の自転車を乗って来てくれたりしてくれました。あの時も本当に助けられました。
試合直後ある子が言ってくれた言葉です。
「気持ち見えましたよ。試合だけじゃなくて朝早く来てることとか皆分かってますよ」
あの時は素直に受け取れなかったけれど、もしそれが本当なら、自分の目標は半分達成されたことになります。
もう半分を、後輩が言ってくれたみたいに次へ、もっと先へ活かせたら、そこで達成したいと思います。
「今年どうだった?」「うーん…辛かったし苦しかったけど…始めは4年生がチームの組み立て方を知らなくて“こうした方がいいんじゃないか”と思ったことを言ってたんですけど、途中から言わなくなったじゃないですか。リーグが始まって、試合に出ても出られなくてもやっぱり4年生がいなきゃチームは成り立たなかったし、付いて行こうと思ったんです」
「…もっともっと良い部にしていってよ…っ」
「勿論です」
心強かったです。
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